インターンシップや就職活動に向けて自分の自己PRを作成済み、あるいはこれから考えたり、ブラッシュアップしたりという人が多いと思います。
またこのエピソードでいいのか?あっちがいいか?などで悩んでいる人もいるのではないでしょうか?
そこで今回、自己PR作成にあたって先輩たちがどんな活動例やエピソードを取り上げ、企業としての期待はどこにあるのかについて触れてみたいと思います。
まず画像で取り上げたのが先輩たちが自己PRで取り上げた様々な活動例とエピソードの内容です。
定番のクラブ・サークル、アルバイトから、最近は大学でも取り組み事例が増えてきた産学連携・域学連携などのプロジェクト系、インターンシップなども自己PRネタとして増えています。
またこれらの活動でのエピソードに共通するキーワードは「他者との関わり」と「課題解決」であり、同時にこれは企業側としても自己PRに期待する要素でもあります。
例えば私のいる大学でも、独学で資格取得をした自己PRを企業で紹介したところ、企業から「難しい資格を取ったのはすごいね。だけど君一人での活動だよね…」と指摘された学生がいました。
本人はすごく落ち込んでしまいましたが、確かに企業社会から見ると単独での自己達成よりも他者との関わりなども通じた貢献的エピソードを期待する傾向にはあると思います。
そういう意味では独学を強調するよりは、仲間と共に切磋琢磨して勉強し合ったことや、情報収集などでいろいろな人と関わったようなエピソードがあっても良かったのかもしれません。
またそういった他者との関わりという点では、他者がコミュニケーションにおいて“慣れない相手”であることなどにも注目されているといえます。
例えば産学連携や域学連携などのプロジェクトであれば、企画の依頼主が企業だったり自治体だったりと、コミュニケーションや関係構築の難易度が上がるためエピソードの注目度も高くなっています。
逆に例えば塾講師のアルバイトで単に生徒と良い関係が築けたというエピソードとでは少し物足りなく感じるということをつい先日、ある企業の採用担当者が話されていました。
ちなみに塾講師のアルバイトのエピソードであれば、生徒だけでなく経営側との関わりや塾の運営そのものに貢献できたような取り組みを紹介することもお勧めしたいですね。
また「他者との関わり」や「課題解決」「貢献」という視点に立った時に気を付けたいのが、アルバイトやクラブ・サークル活動などのエピソードで「初めのうちは上手くできなかった“自分が”上手くできるようになった」というだけの内容です。
例えばアルバイトで「最初は緊張して上手くお客様に接客できなかったけど、鏡の前で笑顔の練習をして上手くできるようになった」などという流れは、自分の成長こそあっても、せっかくの集団・組織の活動としてのアピール材料としては物足りないといえるのではないでしょうか?
クラブ・サークル活動やアルバイトなどのエピソードではぜひ自分自身のアイデアや工夫によって、周囲に役立った行動などを振り返りたいですね。
その他、私自身、いろいろな大学でエントリーシートの作成講座などを行い、学生の皆さんからも様々なエピソードを聞かせていただく中で、最近おススメできるようになってきた活動例として大学での講義、いわゆる学業エピソードというものがあります。
例えば先日もある心理学科の学生が「クラブ・サークル活動もアルバイトもインターンシップも経験がないから書くことが見つからない…」と悲観的になっていましたが、これまでの講義のなかで複数名で課題を解決するようなものがなかったと聞くと「あります!」と。
心理分析に役立つグループワーク教材を創作するという課題があったということで、そこでの自分の役割やメンバーとの協力のプロセス、教材創作の工夫、先生からの評価などを整理して立派な自己PRが完成しました。
もちろん講義でも、ただ机に座って先生の話を聞いているだけのものに自己PRのヒントはあまりないと思いますが、最近はアクティブラーニングが増えており、もしかしたら皆さんにも「そういえば!」といえる関わり合いなどを通じた課題解決エピソードがあるのではないでしょうか?
自己PRに期待される他者との関わりと課題解決のエピソード。
これからより良い自己PRを作成していくうえで参考になれば幸いです。
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